生理ナプキンの包紙でひこうきやら何やらをつくるのが教室で流行る。クラスの委員長が問題提起する。わたしは女は週に七日これを使わなくてはならず、すると包装紙が余るのだと主張する。委員長は激昂する。
中国人とデートに行く。前日の夜ベランダで母親が携帯電話(折りたたみ式だ)で揉めている。揺れている緑のスカーフ。すごい通話料だろうと思う。デートでは昼間にご飯を食べる。最後の飾りだと思ったものがスイーツだった。スプーンを使って二人で食べる。あなたをゾンビヶ岡(正しくは漢字)に連れて行きたいと言う。そこでディナーを食べましょうと。わたしは今食べたばかりだけど、地名がよくてうれしく思う。差し支えなければあなたはいくつなの?とわたしは訊ねる。彼は24だと言う。車の運転もそつなくこなすのに! わたしは30だと言う。彼はわたしに幻滅しないだろうか。ナプキンの留め具を机の隅に放り投げていたのを、彼と同じようにテーブルの正面に戻す。彼はここの女将が苦手だとこぼす。彼女は京都弁で、各テーブルを回って挨拶をしている。わたしはあれはきっと芸妓上がりだろうと言う。
帰宅すると母が布団の上で衰弱している。たくさんの食べかけのシリアルやら胚芽ブランやらがある。失恋したらしい。部屋の飾りが一切消えて、おばあちゃんの部屋みたいだと思う。全部知人に売ったりあげたりしたそうだ。
眠れないので睡眠薬が飲みたいと言う。わたしは弟から睡眠薬をもらう。わたしは薬を管理されていていつもマイスリーを余らせるから。いつもの癖で数錠空けてしまう。母親に3錠だけ渡すとこれを全部飲んだら死ねるかと聞かれる。死ねないと言う。わたしが手に持っている薬を奪って全部飲む。馬鹿だと思う。水色のコップで水を無理矢理飲ませる。吐けと命じる。少しだけ吐くが薬が見えない。吐けば吐瀉物が青くなるはずだから。
あの男はなんなんだと訊く。西岡というと言う。わたしはその名字が大嫌いになる。どこで出会っていつから親しかったのかと問い詰める(母は答えるが記憶がない、目覚める)