夢日記

夢がないのにユメちゃん、未来がないのにミラちゃん

演劇の夢

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夏、ベランダから吹く夜風に当たっていると、メールが来る。明日の演劇の本番に人が欠けてしまった、台詞は二言しかない、かわいい衣装だ、ぜひ出ないか、というもの。承諾する。翌日、新幹線の女駅員の役で、○○行きですといったような台詞。上着のフックが取れたので、片手で直しながら言う。ああしくじったと思う。夏のプロデュース演劇はいくつもあった。わたしはどれも声をかけられていない。大学生最後の夏だったのに。ひどく悲しくなる。

Y.K君の夢

小学校のとき一緒だった、Y.K君と出会う。

大学の入学式の後、人の流れに沿って歩いていたら、朝礼でなくミサに来てしまった。それももう終わりかけである。みんな讃美歌を歌っているがわからない。
隣にいるのは、Y.Kくんだ。相変わらず色が白い。君は××君でしょう、と上の名を呼ぶ。そうだと言う。次に下の名を呼ぶ。彼は不思議そうにしている。あのときカービィーの漫画を自由帳にすべて写して朝読書の時間に読んでいた、と言う。彼は何かを思い出す。わたしのことも知っていると言う。中学のころの模試の結果で名前を見たそうだ。
Y.K君は文学部だと言う。いいなあとわたしは羨やむ。わたしは隣に併設された女子大の情報系の学部にいる。ちっとも行きたくなかった。
英語の授業がある。みんなコスプレに着がえる。わたしは持ってきていない。あわあわしていると、誰かが椅子の背に服をかけてくれる。知らない男の子だ。その子の友人が買ったのだが、サイズが合わないらしい。
授業のチャイムが鳴る。急いでプールの更衣室に走る。帰ってくると英語の先生が怒っている。英語の先生の隣に、授業を進める別の先生がいる。この授業は人形について英語で学ぶのだ。この人は人形に詳しい。英語の先生は彼女に謝りなさい、と言う。わたしは誠に申し訳ありませんでした、と丁寧に謝り頭を下げる。そして彼女の人形の話で意気投合する。英語の先生がその辺にしておきなさいと我々を止める。

席に帰ると、隣にいたY.K君が机ごといなくなっている。前にあるスクリーンに、僕はサロメハムレットも学びました、それを冒涜しないでくれ、というような文章が流れる。文章には顔文字が二つついている。精一杯の嫌味なのだろう。彼は退学届を出しましたよ、と誰かから連絡される。わたしはせっかく彼と仲良くなったのに、と悲しくなる。かかってきた電話番号を英語の先生が読み上げたので、シャープペンシルで机にメモする。うまく聞き取れない。八桁のこの番号は間違っていると思う。

 

結婚式の前撮りの夢

結婚式の前撮りをする。わたしはAに一眼レフで写真を撮られている。した記憶のないポーズ。ガラスの箱の中に横たわって丸くなり、片目は正面、もう片目は真横を見ている。斜視のようだ。足元にはピンクのビーズでできた猫耳のカチューシャがある。ああ、これは、死んだ猫のことですね、この箱は棺、わたしたちは同じお墓に入るのです、と言う。Bはわたしになぜ結婚式に呼んでくれなかったの、と不満げだ。わたしは写真を撮るためで挙式ではなかったの、と返す。違う、本当はこれが結婚式なのだ。親族も誰も呼ばないだけで。長いドレスでお手洗いに行こうとすると部屋中を引っ掻き回す(これは人間座の裏口のトイレで、わたしは幕間にいる)。恋人は12時すぎのバスに乗って帰るので、見送りをする。

アルコール依存症の病院、バレエの夢

アルコール依存症の病院に入院する。財布と携帯は持ち込み不可だと言われていたけれど、現金は持ち込めるらしい、お財布からお札を抜く。ピンクのウィルコムに入っている電話番号を紙に書きつけて、恋人に入院するから連絡が取れませんとメールを送る。病院の売店にはビール(アサヒスーパードライ)が売っている。あてがわれたのは二人部屋で、隣の人はさっそくビールを買って飲んでいる。わたしはミルクティーをコップに注ぐ。売店でキティちゃんのシャープペンシルと文字の練習帳を買い、ここで有意義に過ごそうと思う。

 

なにかのオーディション。夜にオレンジの光。いろんな肌の色の女の子たちが揃って黒い練習着を着ている。話せる言語で割り当てられる時間が決まっている。わたしは試験を受けようとするが、英語が話せないので係員にはじかれる。そう、ここでは踊りを踊るのだ。列から立って初めのステップを踏むと、足が床を滑る。シューズを履いていない。ごめんなさい、やり直したいです、シューズを履かせてください、と頼むと、初めは断られるが、たどたどしく英語で謝ると許される。初めのパはエスメラルダのバリエーションと同じ、そこからモダンバレエのようになっていく、わたしはだんだんついていけなくなり、そのまま倒れる。時間は巻き戻る。初めのシーン。わたしの上に黒い緞帳が落ち、身動きが取れなくなる。苦しい、しかし、その姿は、まるで豪奢なドレスを着ているようでもある。

三井gの夢

Aと親しくしていると、おかしなメールが届く。放置していると、固定電話がかかってくる。三井gこと三井亮という女から、おまえの叔母B(正しくはBは年上の友人であり、血縁関係はない)は今日Aの家にケーキを作りにいく、自分はそれをどうしても止めたいのだ、と言う。わたしは呆れて、そんなにもAと仲良くしたいならあなたから関係を築けばよい、ということを繰り返すが、gは興奮して話を聞かない。しばらくするとgの家にチャイムが鳴り、一方的に電話が切れる。わたしはAの家でふたりで酒を飲み、こたつで寝たこともあるのだが、と意地悪を言おうとして、言いそびれてしまったなあと思う。そうしていると、二切れほど残したチョコレートでコーティングしたケーキと共に、Bが家に帰ってくる。皿には食べかすが散らばっている。

栄華物語(2010.03.08)

目を閉じれば
血も尿も
ぽたぽたであり
夕立の始まりと大差ない


ほんの前まで
シーツの上に
歪んだ地図を
描いていた
おまえが立派な
日の丸を
こんなに早く
産むとはね


ただいま
わたしは
だだもれの
女の体に
帰還しました!


かわいい子から
かわいい人に
ぱらぱら移行し
統一される
果たして
わたしは
みなさまの
記憶に
如何ほど
とどまるか?


胡桃の脂肪を
串刺しにする
わたしの声は
細い針
ぴいと抜いたら
付着した
歯垢のような
ねとねとを
何にも知らない
無邪気の顔で
舐めとることすら
できるのに


体温計を噛み砕き
水銀を喉にとどめ
不老不死を夢見て
飲食を絶つわたしは
成長を劣化と叫ぶ人々に
じわじわと殺されている!

リュウゼツランの夢

施設に入る。悪いことをした子供が入る施設だ。小学校のころ大好きだったTくんとふたたび出会う。食べ物を残すと、自分は好き嫌いがないから舌が長いのだと話してくる職員。出した舌はところどころひび割れていて醜い。蘭の一種は葉っぱを切るとそこから樹液が流れてくるの、とわたしは言う。Tくんは鋏で真横にその舌を切る。舌は白い花弁となって、透明な液をだらだらと流す。リュウゼツランだよとわたしは言う。