Aと恋仲であるが、Bと親しくなる。
Bとは手紙を交換し続けている。木製の引き出しの中に、同じメモ帳(小学生が使うような絵柄)に手紙を書いては戻している。さながら交換ノートのようだ。彼の字は斜めに傾き尖っている。わたしはBの試験がうまくいくように祈る。わたしはBにご飯を作ってあげる。味醂、酒のペットボトル。Bはわたしと餅を網で焼いて平たくしてお煎餅にして食べたいという。わたしは煎餅を作ってしまい、手紙と一緒に引き出しに入れる。そして、ペットボトルに水を満たしたものを二本入れる。
ふと、彼はわたしと一緒にお煎餅を焼きたかったのではないか、彼はわたしのことを恋愛として好んでいるのではなく、深い友人として好んでいるのではないかとこわくなる。彼からの手紙には愛だとかそういう単語が飛び交っているが、それはそういう意味ではないのではないか? 手紙はもう書いてしまった。便箋を引きちぎると数枚書いていないものもついてきた。このまま外に持っていこうか。でも、どこかに落としてしまうかもしれない。
断水のアナウンス、紐を結んだときあなたにとっていろんな男の子が紐の端で××が輪っかなのではなく、その反対なのだという指摘、泣いてしまう、ショッピングモールの下着売り場、私は今日は帰ってCに東京○○(後に続く単語がわからない、東京の有名な店かなにかを載せた雑誌を表すのであろう)を教えてもらう予定がある、時間がないから、意地悪を言ってしまってごめんなさいと謝られる。頭にリのつく二文字の美容皮膚科。初めてキスした動物を芸能人が公表しあっている。アイドルのハムスターという答えが非難される。がっしりしたアスリートの女はサーベルタイガーの赤ちゃんだと言う。わたしは黒い子犬を抱いていて手を噛まれている。耳が天鵞絨みたいだ。