夢日記

夢がないのにユメちゃん、未来がないのにミラちゃん

精神科の夢

わたしは精神科に行って、黒い革張りの長椅子に座り、順番を待っている。ふとトイレに行きたくなる。探しているとすぐ近くに見つかる。そこにある鏡を見ると、昨日の化粧をしたまま眠っていたために、ひどい顔をしていて、髪の毛もウイッグをつけて二つにくくったままであることに気づく。急いで、なにより目立つ滲んだアイラインを水をつけた指でこすって落とし、ウイッグを外して髪を解く。髪には縛っていた跡がついて、みっともなく広がっている。
突然、そこに小さな男の子とその親と病院関係者であろう人が入ってくる。男の子は元気に名前と(病名と?)今の体調を述べる。トイレの横には机と椅子があり、彼らはそこに腰掛ける。ここは入院患者たちの面会室で、今からこの人たちはご飯を食べるようだ。
いつのまにか、その部屋は様変わりして、空間は広くなっている。たくさんの先生が何かの発表をしていて、わたしはそのうちの席の一つに座っている。とても居心地が悪い、本来わたしのような患者はここにいてはいけないのだ。話が終わるまでじっと座っていて、終わった瞬間すぐに立ち去る。
すると、さきほどまで話していた先生がわたしに声を掛けてくる。立ち去るタイミングがいい、そしてその服がかわいらしいと褒めてくる。わたしはそのとき、上はカーキ色のTシャツ、下はピンク色のレースのほぼ下着のような短いズボンを履いていたことに気づく。「これ、パジャマなんです、そのまま病院に来てしまって」と言うと、先生は笑う。
先生はスマートフォンを取り出し、何桁かの番号を打ち込む。「いい番号だろう」と言う。どうやらそれを打ち込むと、病院のウェブページの彼の自己紹介欄か何かにすぐ繋がるらしい。しかしわたしにはその数字の良さがわからない。
ふと、椅子に貴重品を含めたものすべてを置いてきたことに気づく。わたしはその場を立ち去る。
廊下の途中に、バレーボールのようなレクリエーションをしている部屋、「女の子でも席を変わってはいけない」という張り紙のある部屋がある。貼り紙のある部屋を覗くと、中は暗く、三クラス分くらいの少年少女たちが、彼らと同じくらいの年齢の人々が出てくる青春映画を楽しそうに観ている。舞台はとある高校のようだ。
わたしはひどく憤りを感じる。こんなにたくさんの子供を入院させて、学校にも通っていないのだろう、どのこもみんな普通に見える、この病院は良くない場所だ、と思う。
椅子に戻ると、財布が鞄から出ていた。あわててしまい、鞄を持って、先ほどの先生のいた部屋へ戻ろうとする。
しかし、部屋は見つからない。部屋のドアにはそれぞれ番号が振ってあるが、それも記憶にない。
わたしはいつのまにか、建物の外を走っている。よく晴れていて、病院に付属した施設のような綺麗な建物がいくつもある。あの部屋はすぐ近くにあったのに、こんなに遠くにあるわけがないと気づき、わたしは道を引きかえすため、再び走る。先生が言っていた番号さえ覚えていれば。
靴がゆるい、走り方にはコツがある、地面を強く蹴り上げることで、速く走ることができるのだ。わたしはそれに集中する。

(この夢に出てくるTシャツとズボンは、その晩眠っているときに身につけていたもの、靴は、寝る数時間前に履いていたものである)