わたしの通う学校には、二つのジンクスがある。
一つはわらしべ(わらしべ長者の“わらしべ”)に願掛けすると願いが叶うというもの、もう一つは、学校にたまにやってくる猫を見つけると幸福になる、というものだ。
わたしはわらしべに願をかけたが、それは風に飛ばされてしまう。放課後のプールで例の猫を見つけたので、代わりにその猫に願を掛け直す。
しばらく時間が経ち、家に帰ろうと、学校の裏門に向かうプール沿いの道を歩いていると、誰もいないプールにホワイトタイガーやホワイトライオンが数匹ざぶざぶと泳いでいるのが見えた。
目を奪われていると、わたしが願掛けした猫もスーッと水中を泳いでいる。猫はプールから上がると、女の子になった。わたしが「両想いになれますように」と願掛けした、顔の美しいあの女の子だ。
両想いになるどころか、彼女とわたしはうちで一緒に暮らすことになった。
うちでは猫とアヒルを飼っていて、猫がアヒルをいじめないように、よく注意をしていないといけない。母親によるとアヒルは最近太り過ぎで、二日絶食をさせて、三日目に綿飴をやるべきだと主張している。わたしは「綿飴は軽いけどすべて砂糖でできている、鳥のために配合した飼料を少しやる方がいい」と言うが、聞き入れられない。わたしは一粒ずつ餌をアヒルに放ってやる。
突然、女の子が「アヒルは元気がない、元気がない理由が喉が乾いているからだ」と言う。女の子はアヒルが水を効率よく飲める方法を実践する。確かにアヒルは、先ほどよりも元気になる。
Nにすごい夢をみたと伝えようとするが、風呂に浸かっている。
わたしは風呂の外から夢の内容を伝えるが、もどかしく、一緒に風呂に入る。
Nがわたしが購入した高級な洗顔石鹸(帆立貝のような貝殻の中に入っている、一度ずつ使い切るタイプのもの)を内緒で使っていることを発見し、わたしは怒る。
悔しいのでわたしもその石鹸を使おうとするが、なぜか口に入れてむしゃむしゃ咀嚼してしまう。間違えた、と石鹸を貝殻の中に吐き出す。