夢日記

夢がないのにユメちゃん、未来がないのにミラちゃん

8月28日 図書館の夢

私は40絡みの男の作家で、図書館に設けられた個室の中で、椅子に座っている。
この部屋は図書館を司る商売のうまい初老の男のプライベートルームで、部屋には大きな本棚があり、入りきらない本は床に雑然と積み上げられている。
彼は私の話を慇懃無礼に聞く。
私の脚には、髪の長い少女がしなだれかかり、膝には彼女の腕と顔が乗せられている。
私と初老の男の間には中身が4割ほど入った金属製の本棚があり、そこには続き物の貴重な本が並んでいる。(初めの数巻が抜けているようだ)
私はその本を○巻から△巻まで譲ってくれ、と頼む。(この「譲ってくれ」には「大金を出すから」という前提が多いに含まれている)
初老の男は急に態度を変え、本だけでなく、膝にいるこの少女まで譲ってやると言う。初老の男は本を包む準備をすると、席をはずす。

(いつしか夢の視点は男から、少女へと変わっている。)
男は私の頭を撫でて、私の左手をもてあそぶ。手を少し高く持ち上げられると、厚いカーテンの隙間から日の光が入り、中指に一本、毛が生えていることに気づかれてしまう。男はそれを指摘し、私は恥ずかしがる。男はそれを可愛がる。

初老の男が部屋に戻ってくる。私は図書館に来て以来、一度も外に出たことがない。個室を出て少し歩くと、図書館の中に食堂がある。食堂のおばさんたちは私が人に連れられてここを歩くということが、どういうことを意味しているか分かっていて、大声で祝福してくれる。本を探しに来た人たちがその声でこちらを振り向き、恥ずかしい。足早に出口へ向かう。
男が重い扉を開けると、目がくらむほどのきつい日が射している。私は目をしかめる。