夢日記

夢がないのにユメちゃん、未来がないのにミラちゃん

演劇の夢

15時ごろ起きる

 


フラニーとゾーイーの演劇をする。Nちゃんと二人で。
わたしは当日本番ギリギリに間に合うような時間に、ちゃんとした劇団のフラニーとゾーイーを観ようとしている。会場まで行くが、真ん中には席がなく、左右に分かれている。ここはもともと、音楽を聴く場所なのだ。片方は金持ちそうな人々が団体で、もう片方も前者までとはいかないが、しっかりとした身なりの人が一人か二人で席をとっている。わたしは金持ちたちの席の革張りの黒いソファーに一人で座るが、自分の演劇をほったからしていることが気になり、やはり急いでNちゃんの家に行く。台詞をなに一つ暗唱することができない。本当に困った。前衛的な演出として、脚本を持ちながら舞台に立てないか、駄目だろう。わたしたちの会場は出町柳から自転車で行けるところ、いつもの場所だ。

Nちゃんの家に行くと、彼女はいない。Nちゃんならいまご飯を食べているよ、と姉のJちゃんが教えてくれる。今日はゲネなの?と訊かれるので、本番なの、と返すと驚かれる。玄関から真っ直ぐ行くと台所だ。Nちゃんは食卓台にはいない。きっと二階の自室でご飯を食べているのだろう。彼女は神経質だから。
それにしてもいい匂いがする。コンロには丸くくりぬかれた人参やこんにゃくや大根の入った煮物が鍋にこんもりとある。そのほかにもいろいろ。わたしは今、自分がとてもお腹が空いていることに気がつく。Jちゃんはそれを察したのか、さらちゃんも食べていいよ、と言う。わたしは煮物をよそう。人参は控えめにして。ご飯を盛ろうとする。
ふいに、あのチケットが無駄になることが惜しくなり、母に電話をする。今日休みならばわたしの代わりに演劇を観てきてよ有名な劇団のものだから。母は、休みだけど、友人(習い事だかマルチ商法だかの胡散臭いやつだ)からの誘いがあるからどうしようかと逡巡している。
わたしはチケットを探す。たしか手帳に本に挟んでいる。ない。今読んでいる本に挟んでいる。栞が落ちてきた。なにをどう探してもない。雑多なことを書く掌サイズのノートを母の車に置いている。そこに挟んでいるだろうと電話をかける。ないと母は言う。わたしはものをぜったいになくさないのになぜ、と絶望的な気持ちになる。あの演劇のワンシーンが脳裏に映る。とても観たかったのに。