夢日記

夢がないのにユメちゃん、未来がないのにミラちゃん

11月26日 取り損ねた電話の夢

知らない電話番号から二度電話がかかってきていたが取らない。三度目に取ると、わたしが働く税理士事務所の所長の奥さんからだった。

「今の事務所に不満があるなら言ってごらん」と言われる。わたしはふと、先日のことを思い出す。月曜は生ゴミの日なのにゴミ出しを忘れていたら、所長に「また新しい事務を雇わなくてはならない!」と嫌味を言われた。わたしはそのとき、それじゃあわたしはもう辞めます、と全く反省の色がなく、相手を困らせる受け答えをした。そのことを咎められるのかと思ったが、どうやら違うらしい。

奥さんの声は暗い。「自分はずっと所長を支えるだけの人生だった、もう耐えられない」と言う。わたしは、いいぞ離婚してまえ、と心の中で応援していると、「耐えられない、私は明日死にます」と想像していない言葉が続いた。びっくりして反射的に電話を切ってしまう。その後すぐ掛け直し、今死んだらあなたの人生はなんなのだ、死んではならない、生きて自分の人生を生きるのだ、と諭すが彼女の意思は固い。わたしは彼女がもう80近いことを思い出し、口では自死を止める反面、このような歳の人は死ぬと言うとすぐに確実な方法で死ぬと、直感している。


場面は変わる。わたしはきまぐれに知らない人の個展に入る。一枚の絵を気に入り、買おうとするのだが、入り口の個展のお祝いの鉢植えに何かを引っ掛け、倒してしまう。

それはよく見たら、生花ではなく展示品だった。花は床に落ち、茎からはワイヤーが出ている。わたしが作者に倒してしまったことを謝ると、彼女はわたしの目の前でペンチでワイヤーを切る。そして「これはとても高価な素材で繋げてある、6500円を払ってください」と請求をしてくる。

さっき出ていたワイヤーを切らず、花と括り付ければ済む話ではないか、それほど高い修理費がかかるなら絵は買えない、と言うと、彼女は修理費を一気に1000円までまけてきた。これはぼったくりだと思い、わたしは長い間彼女と口論する。


場面は変わる。今日は一日疲れてしまった、と思うと、いつのまにか0時を十数分ほど過ぎている。わたしは彼女が自殺したことを知る。確かに明日死ぬと言っていたけれど、日付が変わってすぐは早すぎる、でも、わたしがちゃんと然るべき場所に連絡しておけば、そして取れなかった二度の電話で彼女の話を聞いていれば、と、とてつもなく後悔するがもう遅い。

ふらふらとチェーンの飲食店に入る、電気が眩しい、案内された席が変で(持ち帰り用の寿司パックが置かれている)、やっぱり帰ります、と店員に告げる。所長の息子だかなんだかはYouTuberらしく、母が死んだ悲しみをリアル配信している。わたしはどいつもこいつもアホばっかりだと虚しく悲しくなる。